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世田谷美術館で「アイノとアルヴァ 二人のアアルト フィンランド―建築・デザインの神話」展を観た(〜6/20)。やたらと記号的な要素が連なるタイトルが象徴するかのように、いまいち焦点が定まらない印象。英題は「Aino and Alvar Aalto: Shared Visions」。基本的には「これまで注目される機会の少なかったアイノの仕事にも着目する」ということで、ある種の時代性を反映した切り口と言えるかもしれない。ただ、もしこの展示だけを観たら、建築家アールトの仕事の総体ないし核心はむしろぶれて見えてしまわないだろうか。ところどころにあるIKEAのモデルルームを思わせるような展示もそれ自体悪いわけではないけれど、2年半前の「アルヴァ・アアルト──もうひとつの自然」展(2018年9月16日)ではもうすこし内容にメリハリがあった気がする。家具にとくに興味がある人にはよいだろうと思う。曲げ木の技術が詳しく紹介され、実物も多く展示されていた。


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帰り道。