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『大辻清司アーカイブ フィルムコレクション 4: 1975』(大日方欣一監修、武蔵野美術大学 美術館・図書館、2020年、非売品)をいただいた。シリーズ第4巻は「大辻の創作活動を振り返る上でもっとも重要な年である「1975年」にフォーカス」とのこと。具体的には『アサヒカメラ』での連載「大辻清司実験室」全12回を収録・解説している。
「大辻清司実験室」は日常の身の回りで撮影した写真と、それをもとに書いた文章を並置させた形式のシリーズで、教え子の高梨豊はこれを「文章と写真との関係の実験室」とし、「写真がオールマイティーじゃない」という大辻の意識の表れだと指摘している。前も書いたように(2017年9月13日)、こういうアマチュアリズムとも言えそうな大辻の姿勢に共感する。
『建築と日常』No.1()の大辻篠原企画のときには、「大辻清司実験室」からも写真を1点転載させていただいた(p.51)。篠原一男の設計で《上原通りの住宅》(1976)が建てられる以前の古い木造家屋の写真。下記、その誌面のPDF。