昨日は銀座でムーミン展を観たあと、京橋でLIXILギャラリーの「ブルーノ・タウトの工芸‐ニッポンに遺したデザイン‐ 展」に寄りつつ、上野の東京芸大で開かれた特別講演会、今福龍太×多木陽介×伊藤俊治「「映像の歴史哲学」─「オリンピア」から「プロヴォーク」まで、多木浩二の映像文化論─」に足を運んだ。あらかじめある程度の段取りが決められていたらしく、三氏で即興的に議論が交わされるというより、伊藤氏の司会を介して今福氏と多木氏がそれぞれ長めの発言をしていくという格好だった。
会場には昨日上海の篠原一男展のオープニングから戻られたばかりという坂本先生もいらしていて、閉会後、帰り道で軽く食事をしながら、いま聴いた講演のことなどについてお話をした。伊東豊雄さん、長谷川逸子さんと登壇された篠原展のシンポジウムはたいへん盛況だったとのこと。
根津から乗車した千代田線の車内で、ふいに『建築と日常』の次号の構想について尋ねられたので、ほんの2、3日前に思いついただけの特集テーマ(漢字2字)を申し上げた(八束さんの最終講義の帰り道で難波和彦さんに同じ質問をされたときは、まだ思いついていなかったので、まったく見通しがないと答えざるをえなかった)。するとずいぶん関心を示してくださった。ここしばらく雑誌を作るモチベーションがまるでなかったのだけど、にわかに動きだしそうな予感がする。