「LOOS AND PILSEN アドルフ・ロース展──プルゼニュ市のインテリア」をチェコ共和国大使館内のチェコセンター東京で観た(〜1/31)。その後、広尾から恵比寿まで徒歩で移動し、東京都写真美術館で「松江泰治 マキエタCC」展を観た(〜1/23)。


「松江泰治 マキエタCC」展は、実際の都市を俯瞰で写した〈CC〉シリーズと、都市や地形の模型を写した〈makieta〉シリーズを並置させた展示で、写真上が〈CC〉シリーズ、下が〈makieta〉シリーズ。松江泰治の作品は以前から興味を持っていたし(2015年12月26日)、今回も見応えがあったけれど、〈CC〉と〈makieta〉を並置させる意図はよく理解できなかった。こういう展示形式だと、多くの鑑賞者は「これは本物? それとも模型?」という問いをベースに作品と向き合うことになると思う。その現実と虚構のゆらぎみたいなことも面白いテーマだとは思うものの、それによって作品体験が枠づけられ、作品のポテンシャルを制限してしまっているように感じられた。〈makieta〉のほうはそれでもよかったかもしれないけど、〈CC〉はもっと豊かなものを内包している気がする。