昨日は藤森照信さんの設計で新しくオープンしたギャラリー「丘の上APT」にも行った。国分寺の駅からしばらく歩いて、急な坂を登った高台の上。隣の敷地にはギャラリーのオーナーの自宅であり、こちらもかつて藤森さんが設計した《チョコレートハウス》(2009)が建っている。そのふたつの建築がつくる外部空間がすごくよかった。チョコレートハウスから丘の上APTの完成までには5年の時間があるし、チョコレートハウス自体も5年かけてつくられているらしい。全体が一挙に計画されるのではなく、制作の過程に日常の時間が編み込まれ、制作のテーマや作品性の重心といったものがその都度ずれていくようなあり方。そのなかで新鮮な創意が際立っている。