最近DVDで観た映画。レオス・カラックス『ボーイ・ミーツ・ガール』(1983)、同『汚れた血』(1986)、ウディ・アレンミッドナイト・イン・パリ』(2011)。
カラックスの初期作2本は大学生の時に観ているはずだけど、『汚れた血』がおぼろげにというくらいで、ほとんど記憶になかった。カラックスのことは、たしか大学1年のころ、フランス語の講義で先生が『ポンヌフの恋人』(1991)の船のシーンを見せて、『タイタニック』(1997)の有名な舳先のシーンはこの映画をパクっているというような話をしたときに知った。
しかし僕が大学に入学したのは1997年なので、『タイタニック』の公開時期(日本公開は1997年12月20日らしい。いまだに観ていない)を考えると、もしかしたら大学2年のころだったかもしれない。ただ、そうすると僕の大学のカリキュラム面での記憶とは違ってくる。その先生の講義を受けたのが後期だったことは覚えていて、前期の女の先生が産休に入ったため、その代役として来たのだった。初回の挨拶で「はらませた本人です」と言って、教室に笑いが起こった。
ウディ・アレンの『ミッドナイト・イン・パリ』はすごくよかった。豊穣。2000年代以降の作品はあまり丁寧に追っていなかったけれど、まだこういう映画が撮れるということを知って喜ばしい。ロマンティックなファンタジーであるとともに構造的な面白さがあり、大衆性をもちつつ人生の機微に触れている。