『日本の建築批評がどう語られてきたか』が印刷所から届いた。印刷の出来は可もなく不可もない。というか、そもそも写真は『多木浩二と建築』の表紙画像と、ウィキペディアからダウンロードした長野宇平治のモノクロの肖像写真だけなので、良くなったり悪くなったりするだけの振れ幅がない。いちおう本誌初のオールカラーではある。
この号外は、建築批評としては『多木浩二と建築』からの流れがあって、年表形式としては『美術館と建築』からの流れがある。だから自分の中ではわりと必然性があって、そこそこ手間がかかる作業を一気にやってしまったのだけど、その反面、最初から最後までほとんど誰に知らせることもなく作ったので、自分以外の人にどう見られるのか、今ひとつ実感がもてない。普段は編集作業こそ一人でやっているとしても、その過程で少なくとも著者の人たちとは企画に関して話をするから、自分の感覚をそれなりに客観的に見返すことができているような気になっている。月曜の文学フリマで発売予定。