先日、ある人を介して注文があり、No.0を除く既刊の『建築と日常』(No.1、No.2、『窓の観察』)を茨城県筑西市専称寺文庫というところへ納品した。お寺に併設された蔵書数約13万冊の私設図書館だそうで、貸出も無料でしているらしい。会員制とのことですが、お近くの方は機会があれば訪ねてみてください。

今日を生きる人々にとって、本による「知」はなくてはならぬものです。その「知」はまたいかなる意味においても、自由でなければなりません。
情報社会の今日、公共をはじめとする組織された多くの情報提供機関──出版社、図書館、メディア──があります。
当文庫はそれらの機関とは別の独立した「個」の側面から、蓄積された資料を求めながら、その入手、利用が困難な人々を対象に、非営利の民間事業として設立されました。
「知」の流通に民間にしかできない、民間だから出来る、本来ならば民間がやらねばならぬ部分があるとの認識のもとに、微力ながら「知」の世界に新しい風を吹かせんとするものです。