三軒茶屋シネマでクエンティン・タランティーノイングロリアス・バスターズ』(2009)を観た。非常に充実した映画。だけど、それこそこの映画における「かたり」の構造をどう理解したらよいかよくわからない。ナチスの固有名を用いているからこその充実であって、そこを単に便宜的な状況設定とは見たくないのだけど、ああいった歴史を語る(騙る)にはある種の責任も発生するわけで。
この映画館とすぐ近くの三軒茶屋中央劇場とは、一足遅い新作が2本立てで上映されていて、料金も安いので、たまに興味がある映画がかかった時には観に行く。ただ、上映作2本ともに興味があったことは今までになく、どちらか1本しか観たことがない。というのは、2本観るのは疲れることもあるのだけど、2本で1300円の料金が、最終回の1本だけなら700円になることも関係している。で、不思議なのが、2本の映画を代わりばんこに上映していけば、最終回の上映は当然そのうちのどちらか1本になるわけだけど、僕が観たいほうの映画は決まってその最終回にくるようになっているのだ。ちなみに『イングロリアス・バスターズ』と一緒に上映されていたのは『G.I.ジョー』(2009)だった。