『建築と日常』No.3-4の大江宏の企画で協力してもらった石井翔大さんの著書『恣意と必然の建築──大江宏の作品と思想』(鹿島出版会、2023年)。博士論文の研究をもとにした端正な評伝。
大江宏(1913年生まれ)は谷口吉郎(1904年生まれ)に一目置いていたようだけど、両者はいろんな点で重なる気がする。日本の文化に深く根ざした家系、モダニズムへの接近と乖離(同級生に代表的建築家──前川國男/丹下健三)、物事を一元化しない相対的思考、身体感覚としての日本の伝統…。後日、石井さんとスペースでトークする予定です。