映画分野におけるインディペンデントの代名詞のようなカサヴェテスだけど、単に「自分がやりたいからやる」ということではなく、「ぼくにはこの映画を作る権利がある」と、ある種の社会的な意識を持っていることが興味深い。彼がそれをする必然性、使命感とも言えるだろうか。むしろインディペンデントだからこそ、そこが重要になるのかもしれない。「映画監督には映画を撮る権利がある」「クリエイターには表現をする権利がある」と抽象化するのではなく、あくまで自分と対象の固有性に基づいていること。