ホン・サンスの監督作『よく知りもしないくせに』(2009)、『教授とわたし、そして映画』(2010)、『ハハハ』(2010)、『次の朝は他人』(2011)を、ここ最近DVDで続けて観た。おそらく2013年の6月から7月にかけてレンタルが開始された4作品で、当時「旧作になったら借りよう」と思っていたのがいつのまにか4年以上も経っていた。しかしこのうち『教授とわたし、そして映画』はどうも見覚えがあるなと思ったら、3年ほど前に東京藝大のオープンシアターで観ていたのだった(2014年12月14日)。
これ以降日本で一般公開された4作品『3人のアンヌ』『ソニはご機嫌ななめ』『ヘウォンの恋愛日記』『自由が丘で』はいずれも映画館で観ているけれど、下のサイトなどによれば、ホン・サンスはその後もコンスタントに作品を制作しているようなので、また日本で公開されるのが待ち遠しい。

僕にとってホン・サンスフィッシュマンズとともに、門外漢ながら遠い未来にまとまった文章を書いてみたいと思わせる作家だ。書いてみたいというか、書けるようになっていたいというか。いま安易に中途半端なことを書くと、そこで可能性が固まってしまうような気がする。時間とともに作品に対する認識が深まっていき、他のさまざまな人生の経験と反応して熟成していけば嬉しい。