昨夜は帰り道、激しい雨に降られてしまった。大惨事。このまえ坂本先生との打ち合わせのあと、次号の大惨事特集の企画書(未完)を見ていただいたところ、その「ゲリラ豪雨」の話になった。昔は梅雨というのは雨がしとしと降り続けるものだった、と。ちょっとうろ覚え(失礼)なのでもしかしたら数字は違っているかもしれないけど、一般的には1時間に50ミリの雨量を想定して雨樋などの寸法を決めるところ、坂本先生は親切設計なので、倍の100ミリでも対応できるよう設計してきたのだという。しかし、最近の豪雨ではそれでも追いつかないかもしれないという話。とてもプラクティカルな話ではあるけど、そういう地球規模のことと建築の歴史のなかで匿名的な経験の蓄積によって決まってきたディテールや寸法と、その両者の微妙な関係に人間の日常における「大惨事」が依存している、というのはあらためて考えてみると非常に興味深いことのように思われた。