エリック・ロメール『冬物語』(1991)を観た。解説の表紙でネタバレ。
とはいえロメールの映画では偶然は当然のごとく起きるのであり、最初からネタバレしているようなものだから、特に目くじらを立てることはない。この映画では、終盤ひとつの偶然が起きることで、それまでは主人公の移り気や我がままに見えていたものが、じつは愛や信仰の深さであったのだと、その意味を鮮やかに転換する。