写真を撮りながら近所を散歩。視線の実在性の問題。1点目は視線が明快で、それを見ている主体の身体性をはっきりと感じさせる。2点目は1点目よりも引いて見ているぶん、視線の主体性は弱まり、幾何学的な構図が画面に客観性をもたらしている。3点目は写っている物の構図としてはバランスがとれているかもしれないけど、はたしてこうして右に曲がっていく道で、この位置で視線を静止させることに身体的・経験的なリアリティがあるだろうかと思う。べつに必ずしもリアリティがあればよいというわけではなく、そういう時の自然さと不自然さ、作為性と非作為性が、レンズの先の対象のありかたと関係して、なんらかの表現を成り立たせることにもなる。