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写真を撮りながら近所を散歩。上の2点は午前11時過ぎに撮影した。透明感の強い光。それがどこまで写真に反映されているか分からないけど、この場所を写したのはこの光の影響が大きいと思う。べつの時間帯だったら撮らなかったかもしれない。やはり午前の光には魅力がある。写真を抜きにした絶対的な魅力だけでなく、一般に建築写真は午前中に撮られることが多いようだし、ある種の客観性をもって空間の構造を抽象的に捉えようとする写真には、午前の光が具合がいいようにも思われる。
ただ一方で、写真があまり光に左右されるのもどうかという気がする。写真はphotography(光で描かれたもの、光画)であり、根本的に光に左右されるものだけど、実際の物や空間は、朝も夜も晴れの日も曇りの日もそこにあるわけで、特定の「良い光」にこだわって撮ろうとするのはどこか偏っている感じがして引っかかる。夕方や夜ばかり撮るのだったら、それはそれでそういうテーマとして理解できるものの、晴れた日の午前の光はそれ自体がテーマになるというよりは、あくまで被写体をよりよく写すための照明のような意味が強いように思われるので、リアリズム的には、どんな光であってもそれ相応の写真が撮れたほうが望ましい気がする。