いまおかしんじ『いくつになっても男と女』(2007)をGYAO!で観た(明日まで無料配信中)。劇場公開時のタイトルが『いくつになってもやりたい男と女』で、その後ソフト化の際に『たそがれ』というタイトルにもなっていたらしい。『いくつになっても男と女』は味があって良いタイトルだと思う。
GYAO!の作品紹介で「大ヒット作『れいこいるか』のいまおかしんじ監督が贈る心温まるファンタジー。」と書いてあって妙におかしかった。R-15指定の熟年モノのピンク映画だけど、観てみると実際、いまおか作品のなかでは『れいこいるか』(2020年8月9日)に近い人生観・時間観を感じる。『れいこいるか』がふたりの男女をめぐる20数年の付かず離れずの時間を描いていたなら、こちらは中学生〜65歳までの50数年の時間を(ネガとしてアクロバティックに)描いている。主演の多賀勝一に安定感があった。