『大衆の反逆』(1930)がたいへん興味深かったので(8月23日)、昔買った『哲学者の語る建築──ハイデガー、オルテガ、ペゲラー、アドルノ』(伊藤哲夫・水田一征編訳、中央公論美術出版、2008年)から、オルテガの講演録「技術の彼岸にある人間の神話」(1951)を読み返してみた(ハイデッガーの有名なダルムシュタット講演「Bauen Wohnen Denken」が午前中に行われたのと同じ日の午後に、同じ場所で行われた講演)。しかしどうにも言葉が身体に入ってこない。『大衆の反逆』と同じ人の言葉という感じがしない。