テレビで放送していた、宮崎駿『魔女の宅急便』(1989)を観た。20年以上ぶりだろうか。思っていたよりもずっと面白かった。プロジェクターを使い、80インチのスクリーンで観たことも関係しているかもしれない。物語の世界観と相まって、西洋のいくつかの都市を掛け合わせたような空間がみずみずしい。自分の知識から照らして、この密集した斜面にこういう形式の建物は建たないだろうと思ったりもするのだけど、むしろそうした空想性が画面に命を吹き込んでいるという気もする。