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葉山御用邸の前、下山川の河口付近の海岸をつなぐ築50年あまりの橋。今年の正月(1月3日)に撮影した写真で、ここ数年ひどい状態が目についていたけれど、架け替えのために4月から寄付を募っているらしい。道路法が適用される道路や通勤・通学の日常生活に利用される生活道路ではないことから、町の公共施設管理計画の対象になっておらず、架け替え費用の捻出が難しい状況とのこと。

子供のころから馴染みのある橋がボロボロになって架け替えられるのはやはり寂しいけれど、それ以上に、景観としても動線としても重要と思えるこの橋を架け替える費用がないということに驚きと無常感を感じる。とりわけそうした感情が起きるのは、橋というものが土木構造物/インフラストラクチャーであり、人間の生活空間を支える強固な存在として、物理的にも観念的にもその永続性を無意識のうちに信じていたためかもしれない。意匠としてはむしろ、新しい橋は必ずしも現状のデザインを踏襲しなくてもよい気がする(同じにしたほうがお金を集めやすいのならそれでもいいと思うけど)。