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TOTOギャラリー・間「中山英之展 , and then」を観た(〜8/4)。ギャラリーの上階を映画館(シネ間)に見立てて、中山さんの住宅作品など5軒+1作を写した5+1本の短い映像が連続上映されている(そのうち3軒は竣工時に見学しているので、一般の観客とはすこし異なる鑑賞体験になっているかもしれない)。それぞれの映像の制作は住宅の住人などに委ねられたそうだけど、設計者以外が撮れば客観的でリアルに対象を捉えられるということもない気がするし、中山さんがすべてを監督して存分に作り込んでもよかったのではないだろうか。そのほうがむしろ建築の「それから」(竣工以降)というコンセプトは際立ってきたのではないかと思う。

下階のBookshop TOTOでは、展覧会の特設コーナーで別冊『窓の観察』()も並べてくださっていた(去年一緒にイベント()をした柴崎さんの『わたしがいなかった街で』と『パノララ』も)。展覧会と同時出版の『建築のそれからにまつわる5本の映画 , and then: 5 films of 5 architectures』(TOTO出版)には、かつて編集を担当した『映画空間400選』(INAX出版、2011年)で中山さんに寄稿していただいた「映画についての映画について」という文章が加筆・改題され収録されている。
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