テレビで放送していた上田慎一郎『カメラを止めるな!』(2017)を観た。90年代の矢口史靖やSABUを思わせるポップな作風は決して嫌いではないものの、アイデアを映画として成り立たせる完成度にいくぶん物足りなさを感じた。たまたまネットや深夜テレビで目にしたならけっこう感心してしまいそうだけど、ここまでヒットして話題になるのはどうかという気がする。知っている役者が一人もいない映画でもこれだけのことができるという希望のような気持ちと裏腹に。