多木浩二と建築

『建築と日常』の出品をした「しのばずくんの本の縁日2017」が無事終了。屋外で寒いかと思って厚着をしていったのだけど、むしろ照りつける日差しがきつくて暑いくらいだった。出品は一誌につき3タイトルまでと言われていたので、『建築と日常』No.3-4(特集:現在する歴史)と、別冊『多木浩二と建築』および『窓の観察』を持っていった。結果売れたのはNo.3-4が4冊と『窓の観察』が1冊。文学フリマと比べると売上げは1/5程度でかなり少ない。しかし買ってくださった4人の方(この雑誌にめずらしく全員女性)とはそれぞれそれなりに会話もできたし、久しぶりにたっぷりと日光にも当たれて、まあよい機会になった。
当初はNo.3-4と『窓の観察』のほか、いちおう新刊である号外『建築と日常の写真』を持っていくつもりだったのだけど、やはり大勢の方に協力してもらっている『多木浩二と建築』のほうを販売するのが筋だろうという気がしてそちらを選んだ。結局『多木浩二と建築』は1冊も売れなかったわけだけど、このまえの文学フリマ)に続いて、その表紙の多木さんの写真(1980年代の『現代思想』か『ユリイカ』で使われたもの)が、かつて多木さんと親交があった人と引き合わせてくれることになった。多木さんと親交があったというか、その方は70年代後半に武蔵美時代の坂本先生のゼミで多木さんとも勉強会などをしていたらしい。『多木浩二と建築』はかなり専門性が高くてややこしいので、同じく坂本先生のロングインタヴューを載せている『建築と日常』No.3-4のほうを薦めて買っていただいたのだけども、やはり武蔵美時代のことも語られている『多木浩二と建築』を薦めるべきだったのではないかとすこし反省している。